チームにもすっかりとけこみ徐々にではあるが力をだせるようになっていた。
もしかしたらプロ契約できるかもしれない・・・期待も膨らんだ。
しかし、人生とは時に非情である。
毎日のように代理人たちがクラブに来ていた。なにやら選手とミーティング。どこか様子がおかしかった。
でもパウロはこなかった。
そんなある日パウロが久しぶりに顔をだした。表情からみてあまりいいニュースではないようだ・・・
そうこの時クラブは財政難に陥っていたのだった。
主力選手の移籍。みんなクラブから去っていった。
とうとう練習ができなくなった。4度目の移籍が決定した瞬間でもあった。
せっかくチームにもとけこみこれからやって時に・・・気持ちが萎えた。
しかし割り切るしかなかった・・・
最近は引越しにも慣れてきていてた。いつものように準備してクラブの前でパウロを待っていた。
すると・・・
チームメイト、近所の商店街の人々、そして滞在先のホテルの従業員も見送りに来てくれた。
一人ひとりと握手。熱い抱擁をかわした。
みんな泣いている。胸が痛んだ。
俺も自然と涙が溢れた。悲しかったし、寂しかった。
初めてブラジル人に認めてもらえたようで嬉しかった。ブラジルで家族ができたようだった。
でも去らなければいけない・・・涙が止まらなかった。再会を誓った。
「Boa Sorte e susseco」(幸運を、そして成功を)
チームのユニフォームをプレゼントしてもらった。裏には背番号10。
涙が止まらなくなった・・・
パウロに抱えられながら車に乗った。
発車したした時みんな車の横をダッシュしていた。
そして見えなくなるまで手を振ってくれた。
ブラジルに来て約半年・・・俺は最高の「家族」を手に入れた。
















